水草

池を覆うハス

昨日の話のつづきで上越市の鵜ノ池の写真。2000年の9月に撮影。これが2003年ごろ?にはほぼ全く無くなり、徐々に回復し、現在では元の状態に戻っている。あまり良い写真ではないですが、フェイスブックにどうUPされるのか見るために、今日の一枚としてあげて…

植物野外実習「福島潟」下見

今日は週末に実施する植物野外実習の下見で福島潟を調査しました。 大学生のときはちょくちょく遊びに来ていたのですが、すっかりご無沙汰しておりました。色々と回ってみて、改めて福島潟はすばらしい湿地、潟であると思いました。植物採集をしていてテンシ…

ゼミ「韓国の水草」と「大阪市立自然史博物館のハチ展」

今日のゼミは私が担当です。8月の韓国調査のスライドショーと韓国の水草の話をしました。 準備不足なのでスライドショーがメイン。折角のスライドショーなので、3年生や隣の研究室の学生にも声をかけてやりました。 けど、一番盛り上がったのはエクストラで…

栃木県シモツケコウホネ調査2012(3日目)

シモツケコウホネ調査3日目。朝から2箇所を地元の方々と一緒に観察しました。 一箇所はまだ咲いていないということで、生育地の水管理などについてコメントをしました。うまいこといくといいなあ。もう一箇所は域内も域外もうまいこと行っている様子。やっぱ…

栃木県シモツケコウホネ調査2012(2日目)

今日は調査2日目。 行政の方々、研究者、地元の方々、総勢20名以上が集まってシモツケコウホネの保全について意見を交わしました。メニューは朝から現地観察会、午後から場所を移して保全に関する意見交換会という流れ。行政からは栃木県(3部署)だけではな…

栃木県シモツケコウホネ調査2012(1日目)

今日(とは言っても書いているのは25日)から二泊三日で栃木県にお邪魔して、シモツケコウホネの調査やら、保全に関する会議やら、研究の打ち合わせをします。 1日目は1個所生育地を観察して、明日の現地保全に関する会議の打ち合わせ。圃場整備を行ってから…

韓国水草調査(10日目)

今日は韓国水草調査最終日。といっても朝から晩まで移動です。釜山からのチケットを取れなかった関係で、わざわざキンポ国際空港まで移動。台風14号のせいでキャンセルになるか心配しましたが、なんとかキャンセルにならず。夜に関西に到着。無事に日本に帰…

韓国水草調査(9日目)

今日は午前中はカウンターパートの研究室で作業をして、午後は荷物を送ったり、近くのため池に調査に行ったりしました。大学のすぐ横にサンショウモやガガブタ(しかもよく結実している)がわんさかいる池があるというのは素晴らしい。今日の写真は昌原大学…

韓国水草調査(8日目)

ふてくされていても仕方ないので、カウンターパートと色々と仕事の話をしました。で、最後に見た池で採集したものがオグラノフサモMyriophyllum oguraense Mikiであることを伝えて、調べてもらうと韓国では恐らく初記録(本当は違うんだけど)であるだろう、…

韓国水草調査(7日目)

調査7日目。とは言っても昨日でサンプリングは終わったので今日はサンプル処理日です。各地で採集した標本を整理してパッキングして日本に発送。釜山から新潟までで4000円程度。安い。中国で作成した標本は数年たってもまだ送ってもらっていません。どうなっ…

Vallisneria spinulosa S.Z.Yan

今日のもうひとつの発見は釜山でVallisneria spinulosaを見つけたことです。コウガイモVallisneria denseserrulata (Makino) Makinoとそっくりな植物を見つけたので、これは韓国のフロラに無いものだとカウンターパートに教えたら、最近ここら辺で発見された…

韓国水草調査(6日目)

今日は慶尚北道と慶尚南道の調査です。 慶尚北道の産地もベニオグラコウホネ(タイワンコウホネ)でした。そんなに大きい集団ではありませんでしたが、無事に採集できて満足であります。次の慶尚南道の産地では生育を確認することができませんでしたが、6勝2…

韓国水草調査(5日目)

今日は韓国の北東部で調査。ネムロコウホネNuphar pumilaを期待しましたが、やはりベニオグラコウホネ(タイワンコウホネ)Nuphar oguraensis var. akiensis(≒N. shimadai)でした。北緯38°を超えているので、最も北の産地ということになるでしょう。たった…

韓国水草調査(4日目)

今日で4日目(実際の調査は3日目)。 前日に予備調査をしているので、午前中であっという間にサンプリングが終わってしまいました。なんて素晴らしいサンプリングなのでしょう。ちなみにベニオグラコウホネでした。これで4箇所目。サンプルも128サンプル。5m…

韓国水草調査(3日目)

今日は2箇所まわって、1箇所で生育を確認。標本データに基づいてまわっているのですが、その位置情報の精度が素晴らしい。でも同定が間違っていることもあるよう。1箇所目はガガブタでした。コウホネをみたことがなければ、ガガブタの葉っぱだけを見て、コウ…

韓国水草調査(2日目)

2日目、とは言っても、本格的な調査は1日目。 朝8時にカウンターパートのDr. Choiに迎えに来てもらって移動。更に途中で現地に詳しいセミプロの方と合流して調査地へ。無事に調査を行うことができました。 で、今日は2箇所を調査。韓国のフロラではネムロコ…

コタヌキモ

次の調査地に向かう途中で寄った湿地でコタヌキモやムラサキミミカキグサが生育していました。今日の写真はコタヌキモ。沈水葉にはほとんど補虫嚢はつかず、地中に潜った茎に大きな補虫嚢をつけます。他のタヌキモ類に比べると違う動物を食べているのは明ら…

ガマの分類

出身研究室に折角よったので、院生の皆さんに今何を研究しているのかを聞いて回りました。 で、M2のKさんからガマTyphaの分類について教えていただきました。ヒメガマについて神奈川県植物誌(2001)などではT. angustifolia L.(ホソバヒメガマ)とT. domin…

研究室訪問

今日は同定依頼に出していた浜島コレクションの狭葉Potamogetonを引き取りにK大学に行ってきました。 丁寧に同定していただいて、識別点まで色々と教えていただきました。ありがとうございます、ボス。やっぱり狭葉のPotamogetonは難しいですね。カモガワモP…

どこに根づくのかわからないマツモの話:系統的位置はどこ?

N先生と最近Morton(2011)によって発表されたXdh(Xanthine dehidorogenase;キサンチンデヒドロゲナーゼ)に基づく被子植物の系統樹の話になりました。真面目に読んでなかったので少し眺めてみると、被子植物の根元にCeratophyllaceae(マツモ科)がきてい…

サンショウモ健在

環境省のレッドデータブックの改訂に伴って大阪府の再調査に該当する植物の分布を昨年から調査しています。 水生シダ植物のサンショウモもそのひとつなのですが、2007年から全く分布が確認されなくなっていました。絶滅したことになってしまうのか??と思っ…

鳥羽源蔵の水草標本

先日、博物館では陸前高田市立博物館の泥にまみれた植物標本の修復作業を600枚終えました。このメインコレクションは鳥羽源蔵さんが採集した陸前高田市周辺の植物標本です。自然史博物館でも修復に関する展示を作って、普及誌への記事を準備しています。 ・…

オニビシ増加?

琵琶湖の北でオニビシが増えている?という情報をW学芸員からいただきました。まずはコオニビシではないことをちゃんと確認する必要があると思い、情報源の方に標本を送ってもらうことにしました。

温排水が外来水草繁茂に与える影響について

ボタンウキクサの防除について質問対応をした際に、排出基準や環境基準の項目に「水温」が挙げられていないことが話題になりました。 淀川水系のボタンウキクサのソースとしては、某工場からの温排水が流れ込んでいる木幡池が越冬地となり問題視されてきまし…

江戸時代のコウホネの絵

東京大学理学部付属植物園に保存されている「薬草写真」全2巻に載っているコウホネの絵です。画像は植物園で売っているポストカードをスキャンしたもの。S学芸員が買ってきてくださいました。さて、この薬草写真は正徳年間(1711-1715)に編纂されたもののよ…

オグラコウホネの共同研究依頼

オグラコウホネの研究をしたいという大学院生さんの相談にのりました。先日のバードフェスティバルの時ものったのですが、その後も先生とはちゃんと相談できていない様子。分子マーカーを使った研究をしたい、という熱意はわかるんですが、それで何がわかる…

ツルヨシ Phragmites japonica Steud.

今日の写真はツルヨシ Phragmites japonica Steud. です。日本にはPhragmitesはヨシ、ツルヨシ、セイタカヨシの3種が分布しています。ヨシやセイタカヨシに比べて、砂利質の河川敷が広がる急流河川で倒伏した茎を長く伸ばし、大きな群落を作ります。淀川本流…

アカウキクサAzolla imbricata (Roxb. ex Griff.) Nakai 

ホームセンターに行った際に、園芸コーナーに立ち寄るとアマゾントチカガミLimnobium laevigatum (Humb. et Bonpl. ex Willd.) Heine(98円)のスイレン鉢の中に、なんとアカウキクサAzolla imbricata (Roxb. ex Griff.) Nakaiが。アカウキクサは全国的に絶…

ムジナモAldrovanda vesiculosa L.

今日の水草はムジナモAldrovanda vesiculosa L.の標本です。言わずと知れた、牧野富太郎によって発見された浮遊植物で補虫嚢をもつ食虫植物です。1960年代後半に埼玉県の最後の生育地で失われて、現在では、野生絶滅したと考えられています(野生化している…

ヒツジグサ Nymphaea tetragona

今日の写真は、七夕の飾りにつくったヒツジグサです。ヒツジグサは本来は山地から低地のため池、河川のよどみなどに生育していた水草ですが、現在は生育地の環境改変のため、平野部から追われ、山手でしか見られなくなってしまった水草です。本来身近にあっ…