江戸時代のコウホネの絵

 東京大学理学部付属植物園に保存されている「薬草写真」全2巻に載っているコウホネの絵です。画像は植物園で売っているポストカードをスキャンしたもの。S学芸員が買ってきてくださいました。さて、この薬草写真は正徳年間(1711-1715)に編纂されたもののようです。手前の根茎などは良くかけています。葉柄痕にちゃんと維管束の後まで書き込まれています。残念ながら花柄痕とは区別されていません。植物全体の図はどちらかというと「絵」としての収まりのよさを重視しているようで、葉や花の配列などは少し変です。だいたいこんな根元近くから葉がかたまって出たりしません。根茎を伸張させながら葉を展開させていくのである程度広がります。柱頭が7-8しかないのも気になりますねぇ。細かすぎますが。