今日の植物

植物学講義第13回

今日は植物学の講義がありました。コケ植物から裸子植物までの進化の話。小葉と大葉の話をしたり、裸子植物の胚の話をしました。今日何とか終わらせる必要があるということで、詰め込みすぎました・・・。学生さんはきっと消化不良でしょう。 【実際学生さん…

タイワンツバキ

今日の写真はタイワンツバキGordonia axillarisです。中国南部、台湾からインドシナ半島に生育する常緑高木。葉の雰囲気が日本のツバキとはぜんぜん違いますね。

コウテイダリア

写真は全く今日の話とは関係ありませんがコウテイダリアです。青空をバックに綺麗に咲いていました。2m〜3mとあまりに背が高いので、花の観察はそもそも無理ですし、どう鑑賞していいものか悩む植物です。2階から眺める場所があればいいのかも。

ワレモコウSanguisorbaの自然史

今日は学芸ゼミで外来研究員のN橋先生(元富山大)のワレモコウの話を聞くことができました。とても勉強になりました。N橋節は絶好調で楽しいひと時を過ごすことができました。 以下、聞いた話のメモ。 ●語源:吾亦紅、吾木香などの色や匂いに基づく語源が知…

ハマツメクサはいつから都市部に広がったのか?

今日の調査で長居公園に生えているツメクサの仲間はほとんどハマツメクサSagina maxima A. Grayであることがわかりました。ツメクサS. japonica (Sw.) Ohwiは内陸に分布、ハマツメクサは海岸沿いに分布するものと思っていましたが、どうやらハマツメクサは海…

世界で2本目のシロミノヤブムラサキ

今日は大阪府内某所にシロミノヤブムラサキCallicarpa mollis Siebold et Zucc. f. albifructa Nanko【Nanko & Fukuoka in J. P. T. 42: 37, f. 1 (1994). Type: Hyogo, Mikuma-yama, Sumoto City (S.Nanko, 10 Nov. 1993, KYO -Holo, SHO -Iso)】を調査に行…

行事下見「レンゲ畑のいきもの」

今週末24日(日)にやさしい自然かんさつ会「レンゲ畑のいきもの」という行事を高槻市三島江のレンゲ畑にて実施します。 今日はその下見です。行事で入らせてもらう田んぼは、この時期広く一般に開放されていて、レンゲ以外にも昔ながらの水田周りの草花をた…

ヒキノカサ調査

今日はヒキノカサを調査しに某所を朝から晩までひたすら歩きました。 ヒキノカサは明るい湿地〜草地にはえる植物です。大阪府ではほとんど絶滅してしまい、一部に残っている程度です。今日の調査の目的は10年前と分布量が変化しているかどうかを調べることで…

サルトリイバラ

今日は帰り際にNature Study4月号の表紙の写真を選びました。あんまり表紙に向くようないい写真がないんですよねぇ。幾つか選んで、職場の職員や友の会の会員さんにみてもらいました。どんな植物かは冊子が届いてからのお楽しみ。 ということで今日の写真は…

イヌノフグリVeronica polita Fr. subsp. lilacina (T.Yamaz.) T.Yamaz.を発見

昨日、この前質問に来館された友の会会員のMさんから「博物館の近くにイヌノフグリが生えているなんて知りませんでした」というメールをもらいました。職場に5年も通っておきながら生育していることを全然知らなかったので、すぐにメールを返してイヌノフグ…

Acaciaの葉

今日は廊下に出たままになっていた荷物や机を研究室に戻し、情報センターの窓口に座って質問対応や雑務処理をしているうちに一日が終わりました。 先日から、小学校の先生から「児童がグランドで複葉と単葉をつけた実生を見つけたのですが、何の種類ですか?…

ガッカリなサボテン

窓から某植物園を見ると、よくわからない物体が並んでいます。見るとサボテン(金鯱と奥のはハシラサボテンか?)です。夜になると中のライトが点灯して光ります。夜間開園のためのイルミネーションの一つのようですが・・・。もーーーう、なんでサボテン?…

アカウキクサAzolla imbricata (Roxb. ex Griff.) Nakai 

ホームセンターに行った際に、園芸コーナーに立ち寄るとアマゾントチカガミLimnobium laevigatum (Humb. et Bonpl. ex Willd.) Heine(98円)のスイレン鉢の中に、なんとアカウキクサAzolla imbricata (Roxb. ex Griff.) Nakaiが。アカウキクサは全国的に絶…

ムジナモAldrovanda vesiculosa L.

今日の水草はムジナモAldrovanda vesiculosa L.の標本です。言わずと知れた、牧野富太郎によって発見された浮遊植物で補虫嚢をもつ食虫植物です。1960年代後半に埼玉県の最後の生育地で失われて、現在では、野生絶滅したと考えられています(野生化している…

淀川のハマアカザ属Atriplex L.

特別展の解説書のほぼ最終校正をしています。淀川の塩生植物の部分に「ハマアカザA. subcordata Kitag.が生育する」と書いてあるところに差し掛かり、校正が止まってしまいました。淀川大堰より下流の干潟環境にはハマアカザ属が分布していますが、実は以前…

イトタヌキモUtricularia exoleta

博物館の入り口のスイレン鉢のイトタヌキモが開花しました。夏ですね、もう。どうしましょう。 ちなみに、入り口のスイレン鉢はバンバン好き勝手に水草を放り込んでいたら大変なことになってしまいました・・・。ホテイアオイ、アマゾントチカガミ、オオサン…

狭葉系のヒルムシロの同定

今日は休日出勤して、解説書を書いたり、特別展関係の打ち合わせをしたり、植物学会の要旨を提出したり、会議をしたりしました。休みじゃないー。 あとは出身研究室のHさんが、朝からアイノコヤナギモPotamogeton ×fauriei Miki, nom. nud.を調査にきたので…

白花のカキツバタ Iris laevigata Fisch.

深泥池にはかの有名な白花のカキツバタが生育しています。カキツバタの紫色に関わっているフラボノイド(isovitexin, vitexin, swertisin;Iwashita & Ohtani, 1996)が欠失したものなんでしょうが、よく見ると完全に白ではなく、紫色の部分も少しあります。…

Nuphar pumila var. ozeensis

某植物園から、送っていただいた変なオゼコウホネが開花しました。綺麗ですなぁ。たぶん雑種。花粉稔性をチェックして、DNAサンプルを採って両親種を確定するつもり。できるのか不安。

Sagittaria latifoliaにおける性のあり方

ヒロハオモダカの論文を書く際に、ナガバオモダカが雌株しかないことに触れたくなり、オモダカ属の性型の進化についてちょっと勉強をしました。で、S. latifoliaの研究についてちょっと紹介。 S. latifoliaで雌雄異花同株、両全性株、雌雄異株と様々な性型が…

シナアブラギリ

雌花(手前)と雄花(奥)。雌花は単生、もしくは雄花序の先端の花が雌花になる場合が多いよう。花弁も雌花は多い。木の下には昨年の種子がたくさん落ちていた。アブラギリよりも大きい果実をつけるのでオオアブラギリの別名もある。長居植物園にて撮影。

レンゲとミツバチ

レンゲにミツバチ(虫屋のF評議員的にはセイヨウミツバチとのこと)が訪花する様子。

大阪の外来オモダカはナガバオモダカではない

今日はSagittariaの勉強をしました。これまで、近年、淀川中流?域の水路や本流の一部に広がりつつある、外来Sagittariaが「ナガバオモダカS. graminea」であると思っていたのですが、どうも違いそうです。結果として、今日改めて勉強して、Sagittaria grami…

絵に書いた植物2

昨日、絵に書いた植物を持ってきた人が、実際に植物を持ってきました。普通にツルニチニチソウです。全然花弁4枚じゃないですよ。

絵に書いた植物

今日は、来館者から●●に行って、植物を書いた。今日は絵を持っていないのだが、それの名前が何か教えて欲しい、という質問がありました。最初は言葉だけで、さっぱりわからなかったので、絵を少し書いてもらったが、やっぱりわからない。曰く「薄紫色の花弁…

ニガカシュウ

大阪市立大学のTさんが研究室の学生さんを連れて、標本閲覧にきました。ヤマノイモ属を対象に研究しているとのこと。ヤマノイモ属は比較的、花の構造や性型もはっきりと記載されていないものが多いのだとか。意外。ということで、ヤマノイモ属について、ほん…

つるつるそうめん

タデ科にツルソバという植物があります。博物館の圃場にはK大学から移植された株が増えて、そこらじゅうにあります。でもって、昨日、娘に名前を教えたのですが、なぜか今日は「つるつるそうめん」に変わっていました。「蔓」という性質は「つるつる」という…

●●●●ハゼ

今日は休日。のどかな1日でした。 トウダイグサ科の樹木でナンキンハゼという植物があるのですが、娘は「ネンキンハゼ」とか「ゲンキンハゼ」と呼ぶことがあります。何度教えても間違えます。確かに「キン」という発音を聞くと「京」よりも「金」がすぐに浮…

ナガバオモダカ Sagittaria graminea Michx.

今日は、ナガバオモダカに関して調べ物をしました。全部雌花のみで結実しないとする文献と上部には雄花がつくとする文献もあります。で、最近は淀川のナガバオモダカを注目しているのですが、どうやら淀川水系のものは雄花をつけて、果実を作っているようで…

蒲生の大楠

質問ででてきた巨木つながりで、今日の写真は(胸高直径が)日本一大きいと言われている鹿児島県蒲生町のクスノキです。 クスノキは大木になり、日本の巨木ベスト20本のうち14本がクスノキです。更にそのクスノキのうち11本が九州に集中しています(九州以南…