今日の植物

ササバモPotamogeton wrightii Morong

今日の植物はササバモです。淀川本流には結構ササバモをみることができます。・・・が、琵琶湖や琵琶湖疏水までは仲良く一緒に生えているヒロハノエビモやこの2種間の雑種であるオオササエビモは三川合流以下では今のところ確認できていません。出てきてもよ…

オニバス Euryale felox Salisb.

今日の写真はオニバスです。食材採集に訪れた池にホテイアオイと共に群生していました。ここのオニバスはうちの標本庫には入っていません。実習生も見ているし、先輩学芸員も見ているし、採らざるをえない状況に。で、根っこから丸々1株を採集して、標本にし…

シリブカガシLithocarpus glabra (Thunb.) Nakai

植物園のシリブカガシも花序が立ち上がり、もうすぐ花が咲きそうです。シリブカガシは秋に開花して、次の年の晩秋に実ります。写真に写っているのは去年咲いた花が実ったものです。それにしても、本当にもう秋なんですね・・・。折角、雨の中下見をしたのに…

アイオオアカウキクサ

大阪城に出たついでに外堀に繁殖しているアイオオアカウキクサAzolla cristata×A. filiculoidesを見てきました。一般市民が見たら不気味に思うのは当然な感じでしたが、今なら人力でも駆除できそうな感じ。これが外堀を埋め尽くす前に対処する必要があると思…

ジャイアント・ミスカンザス(giant miscanthus = Miscanthus × giganteus J.M.Greef & Deuter ex Hodk. & Renvoize)

今日(たぶん)の朝日新聞の夕刊にジャイアント・ミスカンザス(イネ科)がバイオ燃料として将来有望であるという記事が出ていました。で、現実逃避がてら海外のサイトなども調べてみました。食料生産に影響は無いでしょうし、雑種ということで稔性が無く、…

シダ

今日は休日ですが、質問対応に出勤(何か間違っている気がしますが・・・)。府警察から同定依頼のあった、●体についたシダをみました。まともな状態で来るかと思いきや、小羽片が2枚と幼植物が1個体。種の同定は恐らく片方がベニシダ類とわかったのですが、…

サルスベリ(Lagerstroemia indica L.)

中国南部が原産と考えられているミソハギ科の樹木。特徴的な花弁、黄色く目立つ短い雄しべとややくすんだ緑色をした長い雄しべ、そして長い雄しべとほぼ同じ長さの雌しべがあります。 今回は行事で「短い雄しべと長い雄しべに違いがあるのか??」を調べてい…

フサタヌキモ(Utricularia dimorphanta Makino)

日本固有のタヌキモ属植物(タヌキモ科)で、開放花と閉鎖花、更に秋には頂端に小さい殖芽をつけます。産地によってはほとんど閉鎖花しかつけません。補虫嚢がほとんどつかないのも特徴の一つ。 現在残っている生育地がごくわずかな水草で、新潟県にはもう1…

イワタバコ(Conandron ramondioides Siebold et Zucc.)

べたですが、山の植物を。岸壁に生えるイワタバコ科の植物。そんなに数はありませんでしたが、参加者全員で花を堪能することができました。

ハガクレツリフネ(Impatiens hypophylla Makino)

紀伊半島、四国、九州に分布する襲速紀要素の1種。花が葉腋から下垂し、葉に隠れているように見えます。

大阪府の花はなぜサクラソウか

明日から石鎚山に友の会の合宿で行ってきます。今日はその準備と質問やらで終わってしまいました。 今日は、市民の方から「大阪府の花はなんでサクラソウなのか?」という質問を受けました(大阪府の木はイチョウ、花はウメとサクラソウ)。サクラソウは大阪…

アカウキクサ、オオアカウキクサ

S先生の話では昔は近畿(特に大阪、奈良)はアカウキクサが多かったらしいです。終戦後の爆弾池がアカウキクサで赤くなってたとのこと。また仁徳天皇陵の堀も1960年くらいまではアカウキクサで埋まっていたようです。逆にオオアカウキクサはほとんど見ておら…

ウキアゼナ

今日の写真はウキアゼナBacopa rotundifoliaです。北米原産のゴマノハグサ科の水草。池田市吉田町の水田にて撮影。放棄水田の一面に生えていました。淀川水系の調査でもちょくちょく見つかっていたのですがこういう水田が供給源になっているんでしょう。なか…

モイワランとミズトラノオ

何時の間にやら、7月に入ってしまいました。早いです。 今日は午前中に、長野県で採集されたモイワランかも?という植物が持ち込まれました。1999年に記載された種でサイハイランに近い種です。普通、葉をつけない、また花数が少なく、褐色を帯びた赤紫色で…

ハス

長居植物園では今ハス(ハス科)は見ごろです。 写真は開花3日目の花(たぶん)。ハスは開いて、閉じてを繰り返してだいたい4日間咲き続けます。ちなみに「ポン」とか「ポス」とか「パン」といった破裂音が開花の際にする?という質問をよくされますが、しま…

オオカナダモの花(雄花)

南米原産のオオカナダモ。常緑、多年生の沈水植物。雌雄異株なのですが、日本には雄株しか入ってきていないとされています。これはコカナダモも同様です。大和川や淀川では最も頻繁に目に付く水草ですね。千切れ藻からの繁殖能力がいかに高いかがうかがえま…

オオミクリ

今日の水草はビオトープの池(別名「あっち池」named by 48K)に植えてあるオオミクリ(Sparganium erectum L. var. macrocarpum (Makino) H.Hara)です。下の糸みたいなのが出ているのが雌花序、上には雄花序がつきます。 オオミクリは一応、ミクリの変種の…

ウメモドキ(雄株)

この前、質問されたウメモドキ(Ilex serrata;モチノキ科)の雄株。長居植物園のユーカリの近く?に植わっています。ウメモドキは雌雄異株で、雄株と雌株で付ける花の数が違います。保育者の原色日本植物図鑑によれば「雌花は1-7個、雄花は7-15個」とのこと…

モミ属2種

石鎚山を登る途中に出てきたモミ属の2種。左がシラビソ Abies veitchii、右がウラジロモミ A. homolepis。ウラジロモミには枝に深い溝が走るが、シラビソにはありません。石鎚のシラビソは「シコクシラベ A. sikokiana Nakai」とされる場合もあります。毬果…

ヤマシャクヤク

ボタン科ボタン属の多年草。石鎚山では谷筋に点々と見られた。花は午後しかも曇りとあってか、閉じぎみ。

カワツルモ

汽水域に生育する沈水生の水草。 関川河口まわりの後背湿地、水路にヤナギモなどと一緒に生育していました。遠くからの写真なので、雰囲気だけ。葯がもうすぐ開きそうだった。

淀川調査

仕事はじめの日ですが、午後から淀川の植物の調査に西中島にいってきました。 プロジェクト●2にいち早く取り掛かっているわけではありません。 別件の仕事の仕上げのためであります。でも、最初で最後の調査だったりします。時間なかったしー。 大体は枯葉、…

ハス

植物園を歩いていて、ハスの開花後の写真を撮ったことが無いことに気付いて撮影しました。 水面に浮かぶハスの花床と枯れた葉のたたずまいは侘びと寂びを感じさせますね。 今日はとくに学術的なコメントはなし。

オオミクリ

堺市のオオミクリの写真。 実が栗のようだから実栗(ミクリ)。で、ミクリよりも大きい種子をつけるから大実栗です。 オオミクリはミクリの変種として扱われていますが、その分類学的実体ははっきりしておらず、今後の研究が望まれます。私としてはミクリ属…