白花のカキツバタ Iris laevigata Fisch.

 深泥池にはかの有名な白花のカキツバタが生育しています。カキツバタの紫色に関わっているフラボノイド(isovitexin, vitexin, swertisin;Iwashita & Ohtani, 1996)が欠失したものなんでしょうが、よく見ると完全に白ではなく、紫色の部分も少しあります。完全に失っている訳ではないのかなぁ。周りには紫色の普通のカキツバタも生育していて、普通に交配できていたら色々なバリエーションがあってもおかしくないのですが、なんとなく紫は紫、白は白の二系という感じでした。不思議。
 遺伝学的な要素や、訪花昆虫の訪花パターンとか色々と関係しているのでしょうが、今日はそこまで関係しそうな文献を探せませんでした。


【参考文献】
Iwashita T., and Ootani S., 1996. Flavonoids in the Flowers of Iris laevigata(Iridaceae). Res. Inst. Evolut. Biol. Sci. Rep. 8:41-48.
Iwashita T., 2003. Flavonoid function and activity to plants and other organisms. Biological Sciences in Space 17(1); 24-44.