研究関連

白花のカキツバタ Iris laevigata Fisch.

深泥池にはかの有名な白花のカキツバタが生育しています。カキツバタの紫色に関わっているフラボノイド(isovitexin, vitexin, swertisin;Iwashita & Ohtani, 1996)が欠失したものなんでしょうが、よく見ると完全に白ではなく、紫色の部分も少しあります。…

Sagittaria latifoliaにおける性のあり方

ヒロハオモダカの論文を書く際に、ナガバオモダカが雌株しかないことに触れたくなり、オモダカ属の性型の進化についてちょっと勉強をしました。で、S. latifoliaの研究についてちょっと紹介。 S. latifoliaで雌雄異花同株、両全性株、雌雄異株と様々な性型が…

談話会

今日はお休みです。 昼過ぎから、某博物館でO先生の退官記念の講演会があったので聞きに行って来ました。集まった多数の近畿圏の植物分類の研究者のメンバーをみて、O先生の人柄、影響力を改めて感じました。 講演会の内容はというと、O先生はもちろんですが…

淀川の植物の分布に関するメモ

某同好会の講演で、気になることを聞き、その後の懇親会でも議論しました。 ・セイタカヨシが広がったのはここ数十年の間ではないか(M先生談) ・イグサは昔から本流の水際前面にはないのではないか(湿地部分には生えている) ・カワヂシャは現在のハビタ…

勉強会とデータ入力

今日はK大学で月に一回の勉強会(輪読会)に参加してきました。午前は植物の系統、午後は昆虫と植物の関係について。午後の後半は脳が機能停止。パンクしました。 その後、夕方になってから、I先生の研究室にうかがい、データの入力作業をしました。まだ全部…

淀川ゼミ

今日は昼過ぎから某歴史系博物館に行き、淀川ゼミに参加してきました。 今年はともに淀川の特別展を企画しているということで、学芸員レベルでの勉強会をしよう、というもの。 身内の発表は置いておいて、歴史系の話は普段は聞く機会が無い話でしたので、と…

セミナー準備と助成金二次審査

今日は休日ですが、助成金の二次審査に新大阪まで行ってきました。現在進行中のプロジェクトY植物班の運営資金を確保するためです。偉い人たちにプロジェクトYのすばらしさをひたすら語ってきました。手ごたえはまあまあでしょうか。結果は3月に出るとの事。…

雑務処理

淀川の外来水草に関する話合いの場を淀川河川事務所との間に持ちました。お互いに上手いこと仕事を分業して、根絶に向けた調査研究、実際の作業を進めていければと思います。 午後からは標本同定。30枚って聞いていたのに200枚。しかも虫食い。これには困り…

Nymphaealesの特集

昨日、N学芸員からTaxonでNymphaealesの特集が組まれていることを教えてもらいました(Taxon57:1051-1157)。早速、PDFを送ってもらうと、とっても面白そう。自分の研究対象のグループに関しても新しいことがわかってきているようです。ああぁ、とってもウキ…

輪読会

K大学にて輪読会。午前・午後の2回に分けて2冊を読み進めています。昆虫と植物のインタラクションに関する本は、ちょっと難しいですね。 先月も書きましたが、毎月こういう時間をとることは気分転換にもなるし、とっても幸せな気分になれていいですね。

日本植物分類学会講演会

今日は大阪学院大学で植物分類学会の講演を聞いてきました。観察会でも使えそうな話題が幾つもあって、勉強になりました。一時間くらいのまとまった話を5本も聞くことができてとっても満足です。 ちなみに今日は院時代のボスもスピーカーでした。「日本産コ…

イワテヤマナシ

福井在住の方から、果実同定の依頼が送られてきました。で、見てみるとイワテヤマナシ(ミチノクナシ)のようです。在来系統を含めたナシについては神戸大学の研究室などで熱心に調べられているようで、イワテヤマナシはニホンナシとも簡単に交雑するみたい…

大阪城のお堀の水草

秋から冬にかけてオオアカウキクサ類が内堀にも大繁殖しているようです。オオカナダモも大繁茂とあって、堀に清掃の船を出そうにも、オオカナダモが絡まって何もできないそうです。公園の担当者の方に状況を説明してもらいつつ、対応策を練るが・・・練れず。

輪読会inK大

今日は、休日です。 朝からK大で輪読会に参加してきました。これまで、参加しようと思ってもなかなか参加することができなかったのですが、今回からはついに参加することにしました。なぜなら、発表者に当たっているから。 午前はPlant Systematicsの輪読。…

巨樹・巨木林データベース

日本一大きいエノキを調べていて、環境省が1988年と2000年に行った巨樹巨木調査の結果を公開しているデータベースがある事を今日はじめて知りました。すばらしい。今後も利用させていただきます。 ちなみに、大阪府の巨樹ベスト3は・・・ ★大阪府の胸高直径…

ジャイアント・ミスカンザス(giant miscanthus = Miscanthus × giganteus J.M.Greef & Deuter ex Hodk. & Renvoize)

今日(たぶん)の朝日新聞の夕刊にジャイアント・ミスカンザス(イネ科)がバイオ燃料として将来有望であるという記事が出ていました。で、現実逃避がてら海外のサイトなども調べてみました。食料生産に影響は無いでしょうし、雑種ということで稔性が無く、…

モイワランとミズトラノオ

何時の間にやら、7月に入ってしまいました。早いです。 今日は午前中に、長野県で採集されたモイワランかも?という植物が持ち込まれました。1999年に記載された種でサイハイランに近い種です。普通、葉をつけない、また花数が少なく、褐色を帯びた赤紫色で…

大阪教育大周辺の植物調査

友の会の評議委員のIさんに調査フィールドである大教大キャンパス周辺をN学芸員と一緒に案内してもらいました。 春の植物も花盛りで、観察していてとても幸せな気持ちになりました。また違う季節、秋にでも観察にきたいですね。 Iさんも研究も大変だと思いま…

N学芸員と調査

※この記事はこの日から2ヶ月後に書いています。一応、記録のためです。 N学芸員の研究対象であるサツマイナモリの調査の手伝いに外に出ました。 槙尾山〜流谷〜岩湧寺〜信太山〜堺市金岡町〜瓜破西というルート。 山の植物、平地の植物、水辺の植物とみて回…

シモツケコウホネ価格高騰

アクアリウムという世界がありますが、この世界では稀少な水草は高値で売買されています。 私が研究対象としているNupharはだいたい500円〜1500円の間で取引されています。つい先日までシモツケコウホネは、栃木県産ナガバベニコウホネとして取引されていて…

植物園のスイレン科植物

休日に気晴らしに、娘と2人で咲くやこの花館へ行ってきました。 私、スイレン科の植物を研究しているにも関わらず、園芸スイレンの写真をあまり持ってません。手っ取り早くたくさん撮りたいと思ってやってきました。娘そっちのけで激写です。途中で娘が消え…

懺悔ゼミ

博物館では毎月、学芸員と外来研究員によるゼミを行っていますが、それとは別に今日は2006年の研究成果に対する反省と2007年の目標を宣言する、通称「懺悔ゼミ」と呼ばれるものがありました。とにかく懺悔するわけです。とはいえ、話を聞くと皆さんやっぱり…

日本植物分類学会講演会

今日は朝から分類学会の講演会で大阪学院大学に話をしにいってきました。 一般会員向けの講演ということで、だいぶ砕けた感じで話を準備したのですが、聴衆をみてびっくり。皆さん、各地域の重鎮か大学教員などプロの研究者でした。普通に学会じゃないですか…

三木コレクション整理など

今日は三木コレクション整理の日。次週でマウントや補修は終わりそう。 新聞に書いてある文字からラベル起こし(ラベルを作ること。標本の情報がわかるラベルがなければその資料はゴミ同然)をしなければいけません。ちょっと達筆すぎるなぁ。行ったところは…

講演準備

9日の分類学会セミナーの講演準備をした。無事完了。持ち時間は1時間だけど、超えてしまいそう。気をつけないと。

講演準備

9日に分類学会の講演会をお願いされています。で、今日は準備。明日には完成させてしまおう。写真を多用しようかと思ったけれど、結局データ重視な発表になりそう。

ボタンウキクサの2型

今日、標本の閲覧に来たO山大学の院生の方からボタンウキクサの2型について教えていただいた。 なにやら2タイプあるそうな。ほんとかな。 観察によれば、よりパックされたものと、葉が開いているものらしい。花も少し形態が違うとか。今度から気をつけてみて…

人工気象器をもらう

午後から貝塚市の自然遊学館に人工気象器を譲り受けに行ってきました。 これで栽培実験ができるよ。うえぇーん(うれし泣き)。 自然遊学館の皆様、Tごし学芸員、K副館長、ありがとうございました!

キョウチクトウの講義

午前中、岸和田で自然系サークルの人たちを相手にキョウチクトウの講義。2時間も。 キョウチクトウだけで2時間もできないよ、と思っていたけれど、できてしまいました。 不思議。 こちら側としても面白い話を聞けて勉強になりました。アマチュアの方々の学習…

ヒシ採集

Iたもさんと城北ワンドへヒシの採集に出かけました。 水生植物調査と食料調達ということで。 700個程度、ヒシの調達。これがオニビシなら大満足なんですけれども文句は言えません。博物館に帰ってきて、塩茹でして試食したらなかなかの美味でした。本番でも…