国際メタセコイアシンポジウム1日目

メタセコイア紅葉

 今年で、三木茂博士が1941年に化石種としてメタセコイアMetasequoiaを記載して70年目の節目?の年になります。ということで、三木さんとゆかりも深く、メタセコイアのタイプ標本が収められているうちの館で、国際メタセコイアシンポジウムが開かれるということになりました。T学芸員がメインの担当なのですが、私も映写室のスタッフとして参加しました。
 植物化石の話は、私の頭の中で年代と植生が一致しないので理解が付いていかないのですが、面白い発表が幾つかありました。スギ科Taxiodiaceaeやメタセコイアだけで、これだけ話がもりあがるとは。まぁ、とにかくスギ科の勉強になりました。
 Taiwaniaタイワンスギは中国と台湾とに隔離分布しているのですが、中国の研究者がDNAを解析したところ、Fstが中国と台湾で0.95と異常に高い値が出ていました。発表者の結論としては、他のスギ科の植物に比べて集団間分化が進んでいる、というものだったのですが、普通に別種じゃないの?
 あと、メタセコイアは現在、日本以外にもアメリカやヨーロッパにおいて栽培されていますが、植樹されて林のようになっているのは日本くらいしかないようで、参加者は長居植物園メタセコイアの林にいたく感動しているようでした。
 写真はNature Studyの表紙を飾るはずだったメタセコイアの葉の紅葉。2009年12月に長居植物園にて撮影。