クジラとイルカの加工製品をDNAを用いて同定する

Baker, S. C., Cipriano, F., and Palumbi, R. S., 1996. Molecular genetic identification of whale and dolphin products from commercial markets in Korea and Japan. Mol. Ecol. 5: 671-685.

 とても古いですが、こういった流通している製品の同定を試みた初期の研究でしょうか。
 上記論文は日本及び韓国の市場に出回る、クジラ製品(缶詰、刺身など)の種をmtDNAの塩基配列によって調べています。調査の結果、水揚げが報告されている種類以外クジラやイルカが製品に用いられていました。ダメじゃん(ただし1993年の製品。現在のものではない)。クジラやイルカは加工製品では区別は難しく(そりゃそうでしょうね)、乱獲を防ぐためにも分子マーカーを用いたモニタリングは有効。