追い出しコンパ

 夕方から昭和な店で私の追い出しコンパがありました。
 沢山の方々に集まっていただきました。年度末でお忙しいところ本当にありがとうございます。幹事のHさん、仕切りをしてくださったSさん、ありがとうございます。色々な人に心温まる言葉をいただき、楽しい時間を過ごすことができました。また素敵なプレゼントもありがとうございます。サプライズで飲み屋の大将から前掛けもいただきました。感激であります。
 2次会も夜2時過ぎまで飲み、3次会は自宅で終電に乗りそびれたHさんとZくんと朝5時まで飲み明かしました。本当に素晴らしい職場で、素晴らしい仲間と仕事ができてよかったです。本当にお世話になりました。

 追いコンでは同僚が泣くことはあっても、自分自身が泣くことはないかなぁ、と思っていたのですが、S先生から言葉をいただいて涙を抑えることができませんでした。まさかS先生に来ていただけるとは思っていませんでしたし。うちの植物標本庫の整理を進めて充実させること、日本一、世界一の水草標本庫にすることが学芸員としての大きな目標でした。それを途中で投げ出すことが一番の心残りだったので、S先生の温かい労いの言葉は心に染みました。申し訳ない気持ち、悔しい気持ち、感謝の気持ち、もう混ぜこぜです。30過ぎのオッサンの汚い涙を見せてしまいました。
 家に帰っていただいた色紙を見ると、皆さんから素敵な寄せ書きをいただいていたのですが、その中のS先生の送る言葉には
 「標本は知識の泉」
とだけ書いてありました。あぁ、この言葉を本当の意味で理解できる人間がどれほどいるでしょう。S先生だからこそ書ける深い言葉です。涙がやっぱり止まりません。
 知識の泉となるような標本を作り、標本から知識を取り出し活かす事ができる、そしてその標本を守り伝えていけるような人間になりたい、そいう人間を育てたい、と思いを新たにしたのでした。