ボタンウキクサ消滅

ボタンウキクサがいない風景

 2007年から2010年にかけて、重点的に淀川水系を調査しました。
 2007年に調査を始めたとき、特に問題になっていたのは外来水草の大繁茂です。この外来水草の中でもボタンウキクサの繁茂は著しく、これを何とかしなければならない、と重点的に調査を行いました。越冬場所や生活史の一端も明らかになり、国交省地方自治体も精力的に駆除活動を始めています・・・というのが2010年の淀川展の内容だったのですが、その後を確認できていませんでした。
 前置きが長くなりましたが、今日は実験設備の片付けにボタンウキクサの定点調査地を巡りました。2010年の冬の時点で劇的に減っていると思っていましたが、久しぶりに現地に行ってみて驚きました。越冬地だった京都の木幡池では、ボタンウキクサはおろか、ホテイアオイもオオフサモもありません。今後も注視していく必要がありますが、本流での大繁茂の可能性は大幅に低下したのではないかと思います。
 で、淀川本流も庭窪ワンドはナガエツルノゲトウもきれいに駆除されていました。本流は大堰の問題を何とかしないと、また外来水草が繁茂することになるでしょうが、すばらしい。でも、大規模な駆除作業に税金がつぎ込まれていることを忘れてはいけませんね。繁茂させない水辺環境を作ることが大事です。
 今日の写真はボタンウキクサがいない風景です。木幡池にて撮影。