積雪地域植物研究所へ

 午前中から,N潟大のK太くんに車を出してもらって,N潟大学時代の指導教官であるI先生のところへ.中国の薬草学の大家であるS博士に頼んでいた,中国は黒竜江省産NupharのサンプルがI先生のところに届いたそうでうかがいました.
 中国では過去に広くNupharの標本が採集されていますが,現在では開発などにより水湿地がほとんど残っていないようです.今回はS博士と各地のお弟子さんが過去の産地を回って探してくれたらしいのですが,1産地を再確認することができた程度であったそうです.水湿地の消失,それに伴う水域環境の生物の絶滅はどこの国でも同じ様です.
 送って頂いた標本は博士自ら採集していただいたものとあって,根茎,花,果実付で,状態は非常良好でした.本当にありがとうございます.で,早速標本を見るとNuphar pumila (Timm) DC.でした(N. oguraensis Mikiかもしれませんが).あとは中国南部に分布するというN. sinensisのサンプルが是非とも欲しいところです.S博士も今後もサンプルを手に入れ次第送ってくれると言うことなので,長い目でpumila系の分類整理を取り組もうと考えています.


 その後,I先生と雑談.
 「70を越したのでもうだめなんじゃあ」
 とのことですが,相変わらず1年10000点の標本を採集しているようで,何がもうだめなのかサッパリわかりません.今年買った新車も走行距離がもう5万キロを超えているようで「老いてますます・・・」と言った感じです.弟子としては師匠が元気だと励みになります.是非とも100歳まで現役で居続けて欲しいものです.


 昼から長岡に帰ってきて,仕事を休んで戻って来ている兄と合流.家関係の雑務をしました.やっぱり兄弟がいると色々と頼もしいです.