Thunbergの子孫が来館

 お客さんがC.P.Thunbergの質問があるということで、対応してみると、なんとスウェーデンのお母さんとお嬢さん。
 Carl Pehr Thunberg(カール・ペール・チュンベリー;1743-1828)はスウェーデン人でオランダ商館の医師として1775年から1776年まで日本に滞在しました。その間、長崎周辺と東海道の植物を収集し、これを元に多数の新属新種を発表しました。彼が著したFlora Japonica(1784)には800種以上の植物が紹介され、日本の植物を語る上で重要な文献になっています。もちろん、日本の植物だけではなく、喜望峰の植物研究でも有名で、未踏の地を調べ、植物に限らず動物、医学の論文を数多く残しています。師匠のリンネよりも著作数では多いとか。
 話を戻すと、この来館された方のお名前をうかがうとThunbergさん(運転免許証をみせていただきました)。なんとThunbergの子孫でした(曰く「C.P.Thunbergは父の父の父の父の・・・・兄弟」とのこと)。娘さんが現在日本に語学留学中で、関西に観光に来たついでにうちの博物館に来館したらしい。「あなたの博物館にThubergに関するモノはないか」という話だったので、「Flora Japonica」「Miscellaneous papers regarding Japanese plants written by C.P.Thunberg」を見せてあげました。あとは、Thunbergについて書かれた著作をコピーしたり。ウプサラ大学には、あまり日本での仕事に関する資料が残っていないみたいで(本当かなぁ)、色々と集めているとのこと。
 お父さんがC.P.Thunbergによく似てるとか、Thunbergが記載した植物の話で盛り上がり、とても楽しい時間をすごすことができました。


 いやぁ、当たり前ですが、やっぱりThunbergは実在したんだなぁ、とちょっと感動したのでした。