学芸ゼミ植物編

 博物館では毎月1回、学芸員や外来研究員が各々の研究成果や専門分野について話題提供をする学芸ゼミを行っています。今日は外来研究員のN橋さんの植物分類学に関する総論でした。テーマが壮大で1回では少しもったいない内容でした。壮大なテーマということもあってか、今月の学芸ゼミは何時もと違って参加者が多く、各県の植物の有名人が来ていて、学会の講演会のようでした。
 個人的には、それぞれについてもう少し細かいお話が聞きたかったです。「最近は系統が出来ても同定が出来ない人が増えている」とか耳が痛いお話もありました。「同定するなら原記載やタイプ標本に当たること」というのも、当たり前なのですが、あまり出来ていない・・・と反省させられました。分類学者の心がまえというのを改めて勉強させていただきました。
 今回は、種概念まで話は及んだのですが、面白かったのはそれぞれ重鎮の皆さんの「種」の捕らえ方です。S先生が「はっきりとした教科書的な『種』というようなものは少ないのかもしれない」(すこし違っているかもしれないけど、大まかにはこんなこと)と仰っていたのは意外でした。