アオギリFirmiana simplex (L.) W.F.Wight

 今日の写真は熟し始めたアオギリの果実と種子です。「キリ」とは付くものの、ノウゼンカズラ科でなく、アオギリ科の植物。東南アジア原産で、日本では街路樹としてよく用いられ、暖かい場所では野生化しています(淀川でも野生化しています)。
 この種は果実と種子がとても面白く、熟すころになると5つの心皮がはっきり分かれて、さらに心皮が開いて種子が露出します。つまり、写真で写っている丸いものは果実ではなくて種子になります。種子は心皮の縫合線に並んでいるので、開いた後も心皮の縁に付いています。注意深く見ると左右で互い違いについているのがわかります。10月くらいになり種子が熟すと、種子は心皮と共に風に乗り散布されます。
 写真を見て、心皮が裂開するまえのもの、開きかけたもの、開いたものが写っているのがわかるでしょうか?